記念曲制作ものがたり
その32 新曲、録音の準備

楽譜の間違いについては、翌日にY氏からメールが到着した。「かんがえて」を「もって」に歌詞を変えるについては、「も」の子音で「んがえ」の音をのばすということで連絡があった。作者にしてみれば、メロディは変えたくないという思いがあるようだ。

さて、録音に関わっての演奏者は、典楽は霊地在住の楽人の中から選定した。よく稽古をしている管方の若手が3人いて当初から目を付けていた。箏も若手の中から選ぶのだが、よく分からないので、古参の指導者から推薦してもらった。なぜ、若手なのか。典楽で固まっている人は、こうした新たな領域について気後れをするのではないか、との思いがあった。また、どうしても洋楽的なテンポでの演奏になるので、洋楽になじんでいる若者の方がいいとも思った。

コーラスは、前にも触れたように金光混声合唱団に依頼した。2章については、ピアノとオルガンが入るので、その奏者もお願いした。全体の指揮は、合唱団の指揮者であるS先生にお願いし、受けてもらった。S先生はK学園吹奏楽団の指導者であるが、もちろん今回のような曲はやったことがないという。(まあ当たり前のことだが)しかし、この先生が協力していただけるということは、私としては非常に心強い。

11月中旬には、典楽、コーラス共に楽譜をお渡しして、練習を始めてもらうようにお願いした。典楽譜は私が印刷したものが渡せたが、洋楽譜は、M氏のところでまだ出来ていないところから、Y氏の手書きの楽譜を渡した。
私は、依頼した手前、典楽の稽古にもコーラスの練習にも顔を出さねばならない。
夜の作業時間が少なくなってしまった。

さて、実際の録音をどうするのか。最初、私がしようかとも迷っていたが、立てるマイクの本数や収録後の編集の事を考えると、プロに依頼した方がいいと考え、知り合いのつてで、Pという音響の会社に依頼することにした。

このような中で、録音会社、指揮者やコーラスの方々のスケジュール、典楽担当の楽人達のスケジュールを調整し、最終的な録音日を12月19日、金光教本部総合庁舎1階ホールで行うことになったのである。