記念曲制作ものがたり
プロローグ

あれは、2002年の春頃だったろうか。
典楽と洋楽がいっしょにやれたらいいね、などと以前から話していたが、典楽会の50年記念事業にどうだろうか、というような話がどこからとも起こってきた。
元来新しもの好きの私ゆえに、調子よく乗ってしまったところから、この物語が始まることになる。感動巨編なのか、はたまた悲劇なのか、喜劇なのか、まだ私にもわからないが、ひとつ言えることは、単に作曲者に曲を依頼して少しくやりとりをして曲が完成したということですまない、さまざまな事柄がその過程にあったということだ。
私の手元には、この曲を依頼してから完成に至るまでの、作曲者とM氏と私との3人でやりとりしたメールのログの一部がかなり分厚い綴となって残っている。今読み返してみると、この間のベストセラー『電車男』みたいにおもしろい。
ここはひとつ、これをネタにして、なんか作ってみよう、ということで、たぶんボチボチになると思うが、連載していきたいと思っている。
もしかすると途中棄権ということもあるかも知れない。
あまり期待せずに、読んでもらえばありがたい。