司会のご用をいただいて
西田 恭子(松前教会)


典楽会結成50年記念式の司会者としてお使いいただき、ありがとうございました。式典が始まる時、祈られてご用できる喜びで胸が熱くなりました。アナウンスをさせていただく時、神様にお礼を申し、お力添えをお願いしました。玉串奉奠でお呼びさせていただく一人ひとりのお名前を間違いなく心を込めて言わせていただくことが、私にできるご用だと思いました。報徳祭の玉串奉奠には、ご遺族の方のおそばに御霊様が寄り添われているように思え、お礼を申しながらお呼びさせていただきました。
第2部の記念式典では、典楽と洋楽の融合を試みた新曲「教祖讃仰」が生演奏で披露され、ナレーションの後にその曲を聴かせていただきながら、天地の親神様、教祖様が私たちにかけてくださっている願いや慈しみの中で、脈々と受け継がれているこのお道であり、典楽の歴史であるということに、そして私も分け御霊をいただいていることに感激いたしました。 引き続いて三矢田先生の「楽即信 金光教典楽の世界」という講演を拝聴し、典楽会で今日ご用できることに、しっかりお礼を申さなければいけないことを痛感いたしました。

帰ってから記念冊子「典楽ものがたり」を拝読し、ご用に取り組む姿勢を改めて考えさせられました。典楽部設置から103年、吉備舞による奏楽の始まりからは117年、昭和30年代には吉備舞存廃論などの出来事があり、それを乗り越えてこれまでの体質や方法論から脱却し、典楽会として再生を遂げて50年。先人の方々の熱意、努力、そして典楽が神様のごちそうであると信じて、身を慎み技を磨いて神前に音楽とそれを奏する自分を捧げ奉る典楽のこころを固持されたことを受け継ぎ、神様の御用として典楽を演奏することにどれほどの実意が尽くせたか、尽くすことにできた喜びをもって御用に当たることができたか、という大切なところを次の世代へ伝えさせていただく使命を私たちは担っていると思わせていただきました。これからもご用に使っていただけるよう、稽古に精進させていただきたいと思います。