金光教典楽会結成50年記念曲
典楽とコーラスのための組曲「教祖讃仰」
制作の願い















典楽とコーラスのための組曲『教祖讃仰』
CDジャケット表紙




典楽とコーラスのための組曲『教祖讃仰』
典楽譜表紙




編成・曲目解説
金光教典楽会結成50年を記念して、典楽とコーラスのための組曲「教祖讃仰」を制作しました。典楽会は、昭和29年12月9日、それまで本部機関の一部であった「本部教会楽部」が教規改正により消滅したことにより、一地方団体として発足しました。そして、こんにちまで本教信仰のもと、本部広前をはじめ地方教会広前においての儀式などに中正楽及び吉備楽を奏すとともに、典楽の普及と楽技の向上に努め、本教文化としての伝統の継承と発展を願いつつ、半世紀の歩みを進めてきました。

昭和58年の教祖百年大祭から、本部祭典次第中にコーラス(洋楽)が取り入れられることとなり、現在本教の祭典では地方教会を含め、典楽とコーラスが、それぞれの立場をもって演奏されています。異なる2つの音楽がひとつの祭典の中で奏されることに対して、さまざまな意見があります。「バラエティに富んでいい」とか、「一貫性がない」とか、「2つの音楽が断層を作ったまま演奏され違和感を感じる」とか「まったく気にならない」などなど。
しかし、それぞれの根底には「神様の御用」であるという共通の意識と、いかに「神様に喜んでいただく」御用となり得るかという共通の動機付けが存在しています。

この曲は、典楽とコーラスの共演の試みです。本教に根付く2つの音楽が、それぞれの違いは違いとして尊重しながら調和して響き合う方向性を求めて制作しました。また、本教宗教音楽の発展にいささかでも貢献できればとの願いを持ってのことでもあります。
構成は、3章からなる組曲形式としました。教祖金光大神様のご生涯から3つの場面を選んで、それぞれの場面における教祖様の心境と願いを表現するようにつとめたものです。歌詞は『金光教教典』及び教典抄『天地は語る』の中から採らせていただき、作曲は、作曲家の山下美香氏に委嘱しました。
この組曲は、単に聴くだけでなく、実際に演奏されることを願って作成しました。
典楽、コーラスどちらでも結構です。どうぞその営みの実際に触れ、音楽を奏する喜びを感じて頂ければ幸いです。そして、儀式や演奏会などをはじめ、さまざまな場面で、自由な発想のもとに演奏して頂けるなら望外の喜びです。